春先や初夏は花粉が増え、くしゃみ・鼻詰まり・目のかゆみだけでなく、洗濯物が外に干せないなど日常生活にも影響が出ます。
高齢者向け住宅では、建物の造りや設備によって対策のしやすさが異なるため、具体的な仕様は施設ごとに異なります。
この記事では、室内干し・空気清浄・掃除の動線づくりを中心に、今日から使える工夫をお伝えします。
・花粉の侵入は「入り口」と「付着物」を減らすのが基本。
・室内干しは「換気の方向」と「置き場所」で乾きやすさが大きく変わる。
・空気清浄機は入口付近や生活導線上に置くと効果が出やすい。
・掃除は一度に全てやるのではなく、動線に沿って「短時間でこまめに」行うと負担が少ない。
花粉が気になる時季は、外干しよりも室内干しが安心です。ただし、部屋の造りによっては湿気がこもりやすく、乾きにくさが気になる場合があります。
● 窓から風が抜ける方向を意識する
部屋の入口側と窓側、どちらか一方だけ開けると空気が滞りやすいため、可能であれば少しずつ2か所を開け、空気が流れる方向を作ります。
● 洗濯物は「少し間隔を空けて」干す
服同士がくっつくと湿気が逃げにくく、特に厚みのある衣類は乾きづらくなります。
なお、室内干し用バーや換気設備の種類は施設ごとに異なります。 見学の際に「洗濯物の干し場」「換気設備の位置」「除湿機の持ち込み可否」などを確認すると安心です。
空気清浄機は性能だけでなく、「どこに置くか」で効果が変わります。
● 玄関・部屋の入り口付近に置く
花粉は外から持ち込まれるため、入口周辺で吸い取ると室内に広がりにくくなります。
● 生活導線(よく通る道)に向ける
動いたときに舞い上がる花粉を捉えやすくなります。
フィルターの交換時期や持ち込み可否は施設ごとに異なります。 交換費用が自己負担かどうかも事前に確認を。
花粉は衣服や髪に付着して室内に持ち込まれるため、掃除は「こまめに・短く」が効果的です。
● 帰室したら上着を入口付近で脱ぐ
上着についた花粉が部屋中に広がるのを防げます。
● 掃除は一度に全部ではなく、動線に沿って区切る
「玄関→廊下」「ベッド周り」など小さな範囲で進めると負担が少なく続けやすい方法です。
なお、掃除用具の置き場所や収納スペースは施設によって異なります。
見学の際は「掃除機の収納場所」「モップの置き場」「共有スペースの清掃頻度」なども確認すると暮らしがイメージしやすくなります。
・環境省「花粉情報サイト」
・厚生労働省「『換気の悪い密閉空間』を改善するための換気の方法」
・消費者庁「高齢者の事故を防ぐために」
【免責事項】
本記事の内容は一般的な生活上の目安です。換気設備・室内干しの環境・空気清浄機の運用ルールなどは、施設ごとに異なり、本記事では確認できていません。実際の設備仕様や利用条件については、必ず最新のパンフレット・契約書・担当者の説明をご確認ください。
